トラッキング・ジェネレータの内部構造

測定器の内部構造と実験など


やはり スペアナ関連 ということで・・・・。
トラッキング・ジェネレータ


R3561L





巷で流行ったスペアナのトラッキング・ジェネレータとして改造を必要とするシロモノ。

興味のある内部ブロックが目を引く。








全体内部構造。
各部がユニット化されており、良くまとまっている。











初段Mix'er

まわりのユニット。
1st Mix'er LPF などがユニット化されており、参考になる構造をしている。
ただし、1st Mix'erの関係から50MHz辺りにディップ点が見られるのが残念である。
これは、ダイオード・ミキサーの構造に起因する問題。




4GHzPLL VCO,1st Lo Amp,Mix'er,LPF がワン・ユニット化されている。










1st LoとのMix'erに印加される4GHz PLL VCO。
誘電体VCOに基準クロックからの信号でフェーズ・ロックさせる方式を取っている。
また、出力のBPFにも誘電体が使われており、大変シャープなBPF特性が得られている。

このBPFは、1st Lo信号とのアイソレーターの役割をも果たしている。



TR4154



アドバンテスト社製スペアナ R4136 用トラッキング・ジェネレータ。
出力特性は、すばらしく、3.6GHzまで素直なすぐれたf特を持ち合わせている。
ちなみに、消費電力などは少ない。

そしてまた、TG出力信号の純度もすばらしく良好だった。

出力信号に不要な信号、いわゆる、おばけが非常に少なかった。












背面パネル側の信号入力端子。























内部全体構造。
ワン・ユニット化ではなく、各部ブロックに分けたユニット化が図られている。
ただし、故障時には大変になりそう。
各ブロックに分けたことによる各信号処理には余裕がかなりある。














裏面の様子。




















参考になると思い写真を撮ってみたAMP。
ガリヒ素FETがディバイスとして使用されている。

どうしようもなく壊れたら、何かのAMPとして活用しよう・・・・。












TG出力側の初段AMP。
ここにもガリヒ素FETが2段使用されており、多量のNFBを掛けてf特を改善している。
低域のf特も驚くほどで、10KHz以下でもフラットな特性をしていた。












このトラジェネで一番興味を抱かせてくれたブロック。
ミキサー処理後の出力側に接続されている4GHzリジェクション・フィルターである。
二つの誘電体にて優れたリジェクション・ディプが見られた。
初めから三ヶ搭載用の穴が開いてあるが、実際は二つ。
よくよく考えれば、三つ同じ動作をするモノを並べても逆特性が出てくる事は判っていたと思うのだが・・・・。
そんな訳で、実装は、二つのみ。





アンリツ製 MH672 など

アドバンテスト社製に比べると、構造的に単純になっているような気がする。
1st Mix'erなども1SS94辺りのリング・ミキサー構造を採用しているモノもあったりする。
これは、後ほど。

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