IC-71 プリミックス 39MHz帯 VFO の製作


当初のアイデアでは、VFOコイルごと組み替えて、直接39MHz帯を発振させた周波数改造のVFOを考えていましたが、やはりここは先人の努力の賜物を無駄にせず、残す方向へと変化しました。

IC-71のVFO発振周波数は、逆方向性での変化となっていますので厄介なところではあります。

中々それに見合ったXTalが見つからず、時間だけが過ぎてしまいました。
しかし、ここにきて程よいXTalが容易に入手出来るようになったので自励発振OSCではなく、XTal発振のしっかりした局発回路が出来上がりました。


IC-71 プリミックス 39MHz帯 VFO改造回路図


元々のIC-71 VFO 内部へとこの回路全体を収納するためにも小型化は必須な条件となります。
まずは、元のVFO内部での空きスペースの面積から収納可能面積を考慮します。
そこで決まった面積の基板にこの改造回路を全部組み立てていきます。

一番問題になったのは、コイル類の大きさでした。
そこで、立体的実体配線組み込みを限りなくスペースを切り詰めて組み立てました。
中には部分的に3階建構造の部分もありますので、失敗や故障などが起こった場合にはお手上げ状態です。
そこで、電子回路の基本中の基本である、回路動作は無理せず軽~るぃ動作に気を付けた回路設計としています。

また、一番肝心の周波数混合器・プリミックス・ミキサー回路には、無調整で優れた性能が期待できるDBMを採用しています。
ここに使用したDBMは、以前、実験的にテストしたことのある超小型 1コア式 DBM を使用しています。
中々どうして高性能ですょ。


プリミックス局発用 XTal 発振回路の実際


右図が局発回路の組み立てたところです。

一つずつの回路を実証しながら組み立てていきます。













局発回路の写真を見ると、XTalの大きさが一番スペースを取っていることが判ります。
しっかりした発振を確認し、ある程度のあり得ない程の環境変化・ダメージを当てて、それでも安定した動作をしているかどうかを確かめておきます。


プリミックスの心臓部分の完成回路



いやはや、もう修理は無理ですね。
















XTal局発と、1コアDBMによって目的の39MHz帯へとVFOの周波数を変換させます。

要としては、やはり、周波数変換ですので、出力側での周波数選別としてのコイルがとても重要となります。


プリミックス周波数変換器 DBM 出力の様子


高次発振をしていますので、かなりのお化けを覚悟していましたが、回路の適正化を行ったためか?? とても素直な、綺麗な出力となっていました。

しかし、このままのプリミックス回路出力電力では出力が足りませんので少し増幅することにします。

-5dBmでは、DBMを正常駆動させることも出来ません。


プリミックスVFO出力増幅後の特性波形



軽~るく動作させていますので増幅率はさほどでもありませんが、プリミックス出力側の同調コイルでは取り切れなかったお化けも多段同調コイルとすることによってこれだけ綺麗になっています。

アンプでの出力電力も、+10dBmを超えていますので程よく安定したプリミックスVFOとして使用できそうです。




IC-71 オリジナルVFO内部へとプリミックス回路を組み込んだ様子



やはり、昨今のしっかりした部品・パーツと比べると見劣りせざるを得ない、何やら頼りなさをも感じてしまう部品や、パーツ類が使われていますが、ここは先人に敬意を表す意味でも、そのまま使用することにしました。
ただし、よく故障するであろうコンデンサ類だけは交換しています。

少しずつですが、IC-71の大幅な改造を行っていますが、その時々に改造ポイント確認の為に使用している、広帯域受信機を聞くたびに時代の流れを痛感してしまいます。

しかし、負けずにIC-71の改造を行っていくつもりです。
このIC-71は、私にとって記念すべき大切な大切な、一台だからです。

いつになったら改造が終わることやら・・・・・・・・・。

墓場までは持っていけない、、、。

それまでは終わらせないと!!!!!!!!!


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