フェライト・トロイダル・コア

フェライト・トロイダル・コアは、アースの要らないノイズ除去の方法として発展してきました。
その為、種類も多く、品名の判らないコアなど珍しくも有りません。
手元にあるジャンク・フェライト・コアの特性などまったく判りません。

ジャンク品で集めたフェライト・トロイダル・コア

時間が出来たときにコアの特性?分類する為に手持ちのデジタル・Lメーターを用いて一つづつ値を測定してみました。

数が多いと、まとめ計測の厄介なことこの上ありませんでした。
やはり、入手した時点で面倒くさがらずに計測すべきですね。

この部材、個人的にエレクトロ分野での将来性があるように感じています。




各種フェライト・トロイダル・コアの計測風景

まず、コアの計測値は、絶対値ではなく相対的計測値だということを理解しながら行っていきました。
また、デジタルLメーターの種類によっても同じ測定法であっても必ず計測値には違いが出てきますので、同一デジタルLメーターにて測定をし続けなければなりません。

それを踏まえて、コアの一つ一つにワンターン・コイルとなるようリード線を通してその時のLメーターの値を読み取ります。
厳密にはLメーター測定ではないのですが、それも相対的数値の違いによる測定法です。
AL値や、μ値などのような値の違いがワンターン・コイル測定法によって相対的に判ります。


今回、以前から便利に利用していた、L/C Meter ⅡB という、LCメーターと、秋月で売られている安価な LCRメーター、DEREE LCR METER DE-5000 という測定器にて交互に測定してみました。
この様にして全てのフェライト・トロイダル・コアを計測して、その同一もしくは近似値コアを一つの袋に入れて整理しました。
ここで判った事は、たとえば#43のコア材のモノでは、その形状の大小に関係なくデジタルLメーターの数値がほぼ同じ値を示した、ということでした。

厳密には判らなくとも、このコアは、高周波に向いている、とか、このコアは、低周波向き、などという選別が大体行えると思います。
実装する場合には、必ず実験テストしてからのことである、という事は言うまでもありませんが。

無名・無記名のフェライト・トロイダル・コアの選別法でもっと良い方法など無いものなのか、思案中です。


容易に入手出来る トロイダル・コア の分類表




トロイダル・トランス 簡易インピーダンス測定

先日製作した多機能APB-1を使いトロイダル・トランスの簡易インピーダンスを計測すれば、トロイダル・トランスのインピーダンスを計測する事が出来ます。
信号源には、APB-1のTG出力を用いてそれをSWRブリッジの信号源として用い、はね返り量(スペクトラム・アナライザRF入力)を最小にDUT側に接続されているRを調整することで、Rの値がトロイダル・トランスのインピーダンス近似値となる訳です。
簡易型インピーダンス測定法としては一番簡単な測定法です。
ちなみに、TG信号は固定周波数(測定したい周波数)で行います。
先日製作した低周波まで測定出来るように工夫したリターン・ロス・ブリッジが、SWRブリッジとしてそのまま使えます。
この方法を用いて、1:9 1:4 1:16 etc などのトランスの本当のインピーダンス値を計測出来ます。

測定周波数を1MHz固定にして測定すれば、大体のトランスの特性が把握できると思います。
また、1MHz程度なので、通常のボリュームをRとして使うことが可能です。
SWRブリッジ出力最小となった時のRの値をテスターなどで抵抗値を計れば、そのままの数値がトランスのインピーダンス値として読み取れます。

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