周波数 0.5-500MHz帯 インピーダンス 50オーム 受信用分配器/混合器 SS500を測定してみた。
数種類の受信機へアンテナからの受信信号を分配する為や、複数のアンテナの受信信号を混合させる為に用いるアダプターです。
SS500 受信用分配器/混合器の外形
SS500は、しっかりしたアルミダイキャスト・ケースが用いられており、頑丈な作りをしています。
電子回路ではありませんから、壊れるとしたら機械的・衝撃的ダメージでの故障以外ありません。
SS500の内部構造
SS500もまた、いつものクセで裏ブタを開けて内部の様子を観察してしまいました。
機能として分配・混合ですから単純なモノなのですが、どのようになっているのかを知ることはとても興味が沸きますね。
内部の構成は、基本的な分配・合成器としての構造で出来ており、内部基板中央にある、メガネ・コアーがミソです。
低周波からの分配・合成を可能にする為に、高誘磁率コアが使われている可能性が高いですね。
これも#75~#77辺りでしょうか?
次にSS500の気になる特性を見てみました。
先ずは定格周波数範囲での測定データーです。
0~1000MHz範囲の伝送
SS500の定格周波数範囲は、0.5~500MHzですが、その倍の1GHzまで伸ばし、その時の状況を調べたのが左図です。
これを見ると判るように、インサーション・ロスが約-4dBm内外ありました。
SS500の定格では、ロスが0.6~1dBなどと表記されていましたが、実際はもっと多くのロスが発生しているようです。
単純に考えても二信号分配時の理論的ロスは-3dBは有るはずですから、分配ロスが0.6dBなどという数値には疑問がありますね。
0~1MHz範囲の伝送特性
受信している利用率の高いMW(中波)帯の特性を見てみたのが左図です。
ほぼフラットな特性で、SS500の良さが判ります。
でも、ロスもフラットで表記数値よりも多いロス値です。
0~500KHz範囲の伝送特性
MW帯の次に受信頻度の高いLW(長波)帯の特性を見てみたのが左図です。
40KHz JJY信号も十分分配・合成出来ているようで、表記されていた0.5MHz~という範囲以下でも利用出来ることがこれからも判りました。
40KHz JJYにも利用出来ることが判り、これで一安心です。
なお、損失ロスの数値が変わっていますが、これは、TGのレベルを変えてしまった為です。
分配だけでなく、信号の混合にも活用出来るSS500を二つ利用すれば、LW~UHF帯までのアンテナ群を一本のケーブルで引くことが可能になりますね。
いずれ機会があれば、全体的なデーターを取ってみたいと考えています。
懸念としては、同一信号の位相がどのようになるか?に興味があります。
測定器だけの数値把握と、実際の受信ではかなり体感的な違いを経験していますので大変興味が沸く部分です。
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