色々な実験や実用的回路までもがPC上で出来てしまうようになった今日、ハンダを握って回路を組み立ててテストを行う方法を第一とし、実験的にPC上にて同様のテストが出来るかを探ってみたくなります。
半導体カーブ・トレーサーが一つ手元にあれば、ジャンク部品や、どれを使ったら最良なのかの把握にもってこいです。
現在、手元にはだいぶ以前に自作したモノがあり、それはそれで良いのですがPC上でも簡単に実験出来たら少しは机の整理にもなりますので今回は、その実験ということでテストしてみました。
先ずは、やはり、三角波発生器が必要になります。
ここでは、以前、VCO発信器の実験に利用した自作の三角波ジェネレーターを用いることにしました。
大昔の自作品 三角波ジェネレーター です。
元々の仕様がVCO発信器制御信号発生器としての機能だった為に色々なコントロール機能が付いていますが、基本的に三角波発信器と同じ信号出力です。
ノコギリ波発生器としての機能を今回は利用してみました。
超簡単がPCを利用する為の自身への言い聞かせの為、PC上で動かせるソフトも、容易に入手出来るモノとしました。
どのようにしてPC上にて半導体カーブ・トレーサーもどきを実現させるかというと、外部にある三角波発信器の信号を用いて、ダイオードなどの特性をPCのオーディオ入力からPCソフトのオシロスコープなどへ入力し、PC画面上にその特性のトレースをさせる、というものです。
ここで、PCソフト側では、2CHオシロスコープ機能が付いている事が最低限の条件となります。
なぜなら、XY動作をさせなければならない為、1CHだけではどうしてもカーブ・トレース画面になりません。
2CH対応 オシロスコープでの観測
2CHオシロ・ソフトでノコギリ波の波形をPCのオーディオ入力から入れて観測したときの画像です。
緑色ラインが、ノコギリ波発信器側の信号。
赤色ラインは、整流ダイオードを測定する為に接続した信号出力波形です。
どうも、このオシロソフト、入力波形がインバートされてしまっているようで、ノコギリ波波形が逆転してしまっています。
でも、どうにか工夫すればトレースは出来そうな雰囲気です。
フリー・ソフト 2CH オシロスコープでのXY観測
こちらは、RScorpという、フリー・ソフトのオシロでのXY動作をさせた時の画像です。
トレース信号が逆転してしまっていますが、それなりにカーブ・トレーサーぽいカーブを描いてくれました。
ノコギリ波発信器の信号周波数を適度に調整させれば、PCのオーディオ入力でも十分測定器として活用出来ることが判りました。
実際に新たに組み立てるのであれば、回路電流などさほど入りませんのでUSBコネクターから電源を供給し、ノコギリ波発信器を組み、その信号を用いてオーディオ入力に入れてやれば超簡単な、半導体カーブ・トレーサーの出来上がりとなりますね。
いずれ時間が取れたときにでもUSB電源利用の半導体カーブ・トレーサーを新たに組み立ててみたいと思っています。
< ちょっとしたお遊び >
PCオシロスコープを用いて簡易スペアナの表示をしてみました。
簡易アナログ・スペアナにてAF入力を介して電波のスペクトルを表示したところです。
どういう訳だか、入力信号がインバートされ、逆向きにスペクトル波形が表示されてしまいました。
今後の課題となりました。
左図は、FM放送をスパンを狭めて観測した事例です。
頭を逆向きにすればいつも見慣れた測定波形になりますね。
難しいですが・・・。
測定スパン幅を狭めた場合の観測テスト
FM放送電波の観測で、よりスパン幅を狭めた状態で観測してみました。
どうしても逆向きな波形には慣れません・・・。
また、PCのAF入力は、基本、DC結合ではなく、AC結合となる為に信号強度によって多少、上下します。
でも、簡易スペアナとしてはまずまずではないでしようか?
まっ、こんな物でしょう。
大いなる期待はしません。
SGからのAM変調波の観測テスト
左図ではSGからAM変調をかけたRF信号をスペアナに入力し、その信号を観測してみたところです。
大変綺麗に変調RF信号を見事に画いてくれました。
アンテナ入力信号とは違い、ノイズフロアー辺りの不要信号が無く、入力されたSGの信号のみが浮かび上がっています。
PCのAF入力部にほぼ委ねられた性能となる為、さほど期待はしていませんでしたが、変調波までをも観測出来た事に素直に喜んでいます。
これから面白いモノが構築出来そうですね。
これは、XY動作としてではなく、2CHオシロとして動作させ、X軸であるノコギリ波信号を非表示にしたものです。
どちらも同じように動作確認できました。
オモシロ・お遊び・グッズの一つとしての代役は十分果たせていると感じました。
ただし、PCのAF入力部がAC結合な事が悔やまれます。
オディオ界と同じく、DCカップリング・PCオーディオ、なんてモノが出た時には実験出来そうな事柄が山積みですね。
簡易とはいえ、測定条件によっては、十分実用的に活用出来ることが判りました。
USB接続のPCオシロでは、波形自体がギザギザ感が有り、どうも馴染まないのです。
その点、PCソフト・オシロは、PC内部でフーリエや、FFT処理?などをしているためか、表示波形にギザギザ感がとても少なくアナログ・オシロを見ているかのようです。
もっとも、信号帯域がとても狭いので汎用としては不十分なのでしようけど、単なる信号波形表示装置ソフトとして活用すれば、その欠点も少なくなりますね。
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