今まで使用してきたアナログ・レコード・プレーヤーも徐々にところどころ、不具合などがみられるようになり、簡単に好きな音楽を楽しむことに重点を置き、レコードのCD化を試みました。
ところが、巷で良く噂されているように、アナログ・レコードの質感というか、音の幅というか、何というか、CDにしていざ、聞いてみると、レコードの時のような落ち付き感というか、何というか、ちょっとした音色の違いを感じてしまい、奮起一発、この事象はどのような事が原因なのか?を探って見ました。
ちょうど、レコード針にも交換時期が迫っていましたので良いタイミングを見て重い腰を上げてみました。
お気に入りのレコードたちです。
音楽の好みには偏りが無いほどジャンルという意識などありません。
いつも聞いている音楽にはバック・グラウンド・ミュージックのように何か作業をしていても聞き流せる音楽が多いです。
真夜中には、の~んびり聞くことの出来るスロー・テンポなジャズを聞くことが多いです。
アナログ信号 A/D変換
アナログ信号をデジタル変換させる要のA/D変換器です。
ONKYO製 SE-U55GX というちょっと古い機械ですが、今でも重宝しています。
デフォルト値で 24bit 96KHz サンプリングが行えます。
ドライバーのUp-Dateにて 24bit 196KHz が行えるようになるようなのですが手持ちの機器では、何にも変化無し、でした。
アップ・デートだけで性能アップするという事は、初めからそれなりのチップが搭載されているのではないでしょうか?
手持ちの機器にはまったく無関係のアップ・デート情報のようでした。
24bit 196KHz サンプリングが実現出来るのであれば、そのようにしたいものですね。
信号発生器からの24bit 96KHz A/D変換信号のスペクトルです。
このデジタル変換されたデーターが各種変換ソフトで使われる元データーとなります。
左図は、信号発生器からのアナログ信号をデジタル変換する時に、16bit 44.1KHzという、いわゆる、CD品質での単純取り込みを行い、各種変換ソフトでの結果と比較する為にデーターとして採りました。
200Hz 24bit 96KHz ⇒ Adobe Audition 16bit 44.1KHz
24bit 96KHz A/D変換を行った手持ち機器での最高デジタル信号を元に各種CDへのデジタル変換の違いを観てみました。
さすがは老舗メーカー・ソフトですね。
単純CD品質信号と、ほぼ同一です。
200Hz 24bit 96KHz ⇒ KORG AudioGate16bit 44.1KHz
こちらのKORG製ソフトは、フリーウェアー・ソフトなのですが、Adobeと優劣つけられず、でした。
流石は音楽専門メーカーだけの事はありそうです。
変換ソフト・エンジンがかなり高度なエンジンを使っているのでしょうね。
200Hz 24bit 96KHz ⇒ YAMAHA WaveEditorTWE 16bit 44.1KHz
こちらは。YAMAHA製フリーウェアー・ソフトのTWEです。
低周波ではさほど波形に乱れは見られませんでしたが、少々ビット・エラーらしき不要信号が目立ちますね。
200Hz 24bit 96KHz ⇒ Spwave 16bit 44.1KHz
こちらはフリー・ウェアー・ソフトのSpwaveというソフトです。
低周波領域ではダントツの変換品質を持っているようです。
このソフト、フリーなのですが、細かな設定も出来る優れものソフトです。
今回は設定がややこしいのでディフォルトの状態での変換としました。
200Hz 24bit 96KHz ⇒ CarryOn_Music 16bit 44.1KHz
ONKYO製 SE-U55GXに付属されている、CarryOn_Music にてCD変換を行ったモノです。
おまけソフトらしからぬ良好な変換です。
サイン波A/D変換 1KHz 24bit 96KHz
現信号周波数を1KHzに上げての実験です。
元信号を見れば判ると思いますが信号以外には不要な信号が見当たりません。
アナログ信号の純度、そして、それをA/D変換させる機器の性能がモロに現れる実験ですが、今回使用した機器は優れもののようです。
CD変換ソフトの比較ですから元信号には純度の高いモノを使用しました。
サイン波A/D変換 1KHz 16bit 44.1KHz
24bit 96KHz では目立たなかったビット・エラーらしきお化けが沢山でてきました。
しかし、ソフト変換ではないので、この品質がCD品質としての標準になります。
ハードウェアーA/D変換以上にはソフト変換には期待出来ませんから。
1KHz 24bit 96KHz ⇒ Adobe Audition 16bit 44.1KHz
Adobe Audition、流石ですね。
ハード変換と同一な結果となりました。
1KHz 24bit 96KHz ⇒ KORG AudioGate16bit 44.1KHz
KORG AudioGate、何と何と???
ハード変換よりも良好な変換をしているではありませんか???
全体的ノイズも少なく、且つ、ビット・エラーも最小となりました。
これが音楽専門メーカーの意地なのでしょうか?
だとしたら、嬉しい限りです。
1KHz 24bit 96KHz ⇒ YAMAHA WaveEditorTWE 16bit 44.1KHz
YAMAHA WaveEditorTWEでは、見てのとおり、おまけソフトなどでCD変換したものと同じようなエラーが沢山見受けられています。
う~ん、これじゃ使い物にならないわぃ。
ただ聞くだけならたぶん、気が付かないと思うレベルなんですがね~っ。
1KHz 24bit 96KHz ⇒ Spwave 16bit 44.1KHz
Spwaveフリー・ソフトですが、やはり高い周波数になってくると、どうも粗が目立ち始めますね~っ。
複雑な設定項目を設定し直せばより良くなるのでしょうけど。
1KHz 24bit 96KHz ⇒ CarryOn_Music 16bit 44.1KHz
CarryOn_Music にてCD変換を行った、1KHz。
KORGのソフト以上に変換が大変綺麗でした。
中音帯域にウェイトをおいた変換エンジンのチューニングをしているのでしょうか?
CD音質以上の素晴らしい変換を魅せてくれました。
サイン波A/D変換 3KHz 24bit 96KHz
現信号を3KHzにまで高め、その変換の様子を見てみたいと思います。
この周波数まで上げると、現信号である、アナログ信号よりもA/D変換器の性能がモロに出てきてしまいます。
その為か、高調波成分のスペクトルが少しですが見えてきています。
でも、これでもかなりの高性能なんですょ。
サイン波A/D変換 3KHz 16bit 44.1KHz
CD品質の基準値となるA/D変換信号です。
3KHz 24bit 96KHz ⇒ Adobe Audition 16bit 44.1KHz
Adobe Auditionは、低周波から高周波までのどの信号を採って見てもCD品質と同程度な信号変換能力がありそうです。
違った意味で、色付けの少ない変換をする、といえますね。
3KHz 24bit 96KHz ⇒ KORG AudioGate16bit 44.1KHz
KORG AudioGateもAdobe Audition同様に素晴らしい変換能力を発揮してくれました。
高価なソフト以上に使える変換ソフトだと思っています。
とにかく癖の無いソフトです。
3KHz 24bit 96KHz ⇒ YAMAHA WaveEditorTWE 16bit 44.1KHz
YAMAHA WaveEditorTWE、、高周波になればなるほど、変換に無理が出てきてしまっています。
また、全体的にノイジーな感じも受けます。
3KHz 24bit 96KHz ⇒ Spwave 16bit 44.1KHz
フリーソフトのSpwave、少々の暴れはあるものの、遜色の無い変換が出来るような雰囲気です。
3KHz 24bit 96KHz ⇒ CarryOn_Music 16bit 44.1KHz
CarryOn_Music にてCD変換を行った、3KHz。
特徴的だったのは、低ノイズ・レベルが均一なことです。
基本波を邪魔しない程度のノイズ・レベル変換だと言えそうです。
サイン波 A/D変換 1KHz -90db 24bit 96KHz
元発信器からの1KHz -90db 24bit 96KHz変換データです。
この実験は、微小信号時に於けるA/D変換がどのような事になるのかを検証する為です。
リスニング・ミュージックなどでは、これら微小信号の音楽が大半を占めていることが多く、大切な領域なのです。
1KHz -90db 24bit 96KHz ⇒ Adobe Audition 16bit 44.1KHz
微小元信号がとりあえず判る程度にまで全体的にノイズが発生してきました。
量子化する時の変換エラーの方が多い感じです。
1KHz -90db 24bit 96KHz ⇒ KORG AudioGate16bit 44.1KHz
A/D変換の量子化レベルが高く設定されている為か?全体的ノイズレベルが高くなっていました。
このことから、KORGソフトは、ドンシャリ系音楽に方向がありそうだと推察出来ます。
自分の好みとだいぶ違ったようです。
ただ、素直なA/D変換が可能なのに、とても残念でしかたありません。
1KHz -90db 24bit 96KHz ⇒ Spwave 16bit 44.1KHz
フリー・ソフトとは思えない素直さがあります。
これだけの微小信号でも高価なソフト同様なA/D変換が出来ることに素直に驚いています。
各種設定をし直せば、より良くなるのかはまだ判りません。
今回は、ディフォルトの状態でのA/D変換のみとしました。
1KHz -90db 24bit 96KHz ⇒ CarryOn_Music 16bit 44.1KHz
CarryOn_Music にてCD変換を行った、1KHz -90db信号変換。
どうやら同じベクトルの思考で設計されているのではないでしようか?
ちなみに、YAMAHAのソフトでは、ノイズだらけだった為に掲載は見送りました。
このようにして、アナログ・レコードをCD化させるべく、その変換ソフトを色々と実験してみました。
それを踏まえての感想です。
1 レコード盤表面の神経質なまでの掃除ならびに脱脂。
2 アナログ・デジタル変換器での設定は、可能な最高性能でデジタル変換を行う。
3 PC内に取り込んだ、そのデジタル・データーを元に変換ソフトを用いてCD化する。
以上が今回実験を行ってみた感想です。
高価なソフトでなければ駄目、という論理は、現在では当てはまらないようにも思えました。
様は、変換ソフトに使っているエンジンの優劣しだいだ、と感じました。
ちなみに、とりあえず無難であろう良さげなソフト、Adobe AuditionにてレコードをCD化して実際に聴いてみましたが、ある音楽の高音域での一番大事なウネリ感に歪を感じ、今また新たに変換ソフトの比較をしているところです。
オーディオって、奥が深いですね~っ。
0 件のコメント:
コメントを投稿