ラジオで受信する場合、外部アンテナを使いますが、季節によってはあと少しゲインが欲しい時があります。
そんな場合には、RF プリアンプをアンテナ側に入れて受信電波の増強を図るのですが、これがまた、厄介な代物なのです。
と言う訳で、そのRFプリアンプを用いる時に利用出来る、同軸ケーブルに電源供給を行うバイアス・ティーを作ってみました。
何事も個性がなければ興味も湧きませんので、少々、ひねくれた代物に仕上げてみました。
先ずは、今までのごく普通のタイプにて検証してみることにします。
この場合に用いるチョーク・コイルには、先日、実験して良好な結果が得られたトロイダル・コアを用いたチョーク・コイルとしました。
その性能を検証してみます。
トロイダル・コア使用のチョーク・コイルの特性
低周波から高周波まで、とりあえず合格ラインといったところでしょうか。
低周波領域に於いては、20KHzでも100Ω以上を示してくれました。
先ずは、良し良し。
今度は、このチョーク・コイルを用いて、バイアス・ティー回路を組んでみました。
ノーマルな単純バイアス・ティー回路
このタイプの回路構成のモノが、いわゆる、巷に氾濫している回路構成となります。
しかし、このタイプ、とても実用的バイアス・ティーではなく、ノイズに悩まされ続けてしまいます。
原因は、電源供給側から混入するであろうノイズの除去が不完全な為に引き起こされる要因です。
RF信号だけに特化したフィルターとしてのチョーク・コイルだけでは取り除くには無理があるのです。
ましてや、この回路の先には、高増幅のラジオのアンテナ端子へと接続されてしまいますので、たまったものではありません。
そこで、考えたのが、次のヘンテコ回路です。
電源側のノイズ成分をTr回路でもって、フィルターしてしまおうという訳です。
バイアス・ティー用 Tr式電源ノイズ・フィルター
この回路を用いることによって、電源からの音がとても静かになります。
毎度のことながら、常にAFアンプにて、スピーカーから出る音をテスターとしています。
Tr式電源ノイズ・フィルターの比較
どうでしょう???
単純に電源ケーブルを入力してしまうと、これだけのノイズまみれな迷信号も同時に供給してしまう事になってしまうのです。
Tr式電源フィルター通過後の波形には、ノイズらしき信号もほぼ、見られません。
バイアス・ティー用 Tr式電源ノイズ・フィルターの様子
この目で見てもノイズの乗っていないバイアス・ティー回路を用いて、RF プリアンプへと電源を供給していましたが、何と!!!!!!
トランジスターが昇天してしまっていました、、、、、、。
面倒な作業ですが、チェックをしてみたところ、これまた、単細胞な原因でした。
古い同軸ケーブルをもらい受け、それをだいぶ長い間、実験用のケーブルとして利用していたのですが、どうも、このケーブルの劣化?? が原因だという事が判明。
よくよく見てみると、どこかの部分で同軸がショートしてしまっているようでした。
想定外とは、この事か、、、、などと、嘆いてしまいました。
でも、風雨にさらされ続け、太陽の日差しにも負けじと頑張っていたのですから、無理も無い話ではあります。
そこで、この想定外な事態に直面したとしても、動作的安定度を上げなければなりませんね。
そこで、考えたのが、次の第二弾 同軸電源供給 電流制御式 バイアス・ティー回路です。
電流制御式 バイアス・ティー回路
手持ちにはRF関連のTrしかなく、勿体ない気もしましたが、どこで使う???
それは、今 でしょぅ!!!!! という訳で、使ったまでのことです。
それなりの電流が流せれば、何でもOKです。
この回路の特徴は、たとえ同軸ケーブルがショートしたとしても、それ以前の回路にはダメージを与えることなく動作し続けられるところです。
その目安にと、LEDの取付位置を同軸側へと変更しました。
それにより、同軸側での電源異常が目でも確認出来るようになります。
電流制御式 バイアス・ティーの様子
小さな100均ボックスを用いていますので、TDKのノイズ・フィルターを外し、その代わりに大電流Trを載せ替えています。
ちなみに、この回路、たとえアンテナ側でショートしたとしても、しっかり保護してくれていますので、安心感は数倍高まりました。
このヘンテコ・タイプの RF プリアンプ用 バイアスティー 良いと思います!!!!!
一番気になるアンテナ以外からのノイズに悩まされずに済みますので、精神的にも良いようです。
今使っている、バイアス・ティーから変更するだけでも確実にその違いが判ると思います。
何よりも、電源ラインへの安全対策が第一だと考えています。
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