ワンセグTVチュナー HF 受信アダプター

色々なワンセグTVチュナーがありますが、その全てがVHF帯からの受信です。
RTL SDR として受信機に変貌した手軽で高性能な小型受信機をより便利な受信機にしようとする場合、やはり、HFコンバーターが筆頭に挙げられます。

今回のワンセグTVチュナー用に用いたHFコンバーターは簡易型ですが、回路構成的には下図と同等なものですのでワンセグTVチュナーを活用されている方なら是非一つ製作しておくことをお勧めします。
面倒なところもさほどない為、ブロック図を示します。
ただし、理想的回路構成による図解であることを断っておきます。

   HFコンバーター ブロック回路図

左図に示すようにとても簡単な回路構成で仕上がってしまいます。
とりたてて各部の回路図も不必要なほどだと思います。
問題となるポイントは、水晶発信に使う、100MHzのXTalではないでしょうか。

手持ちに100MHzという切りの良いクリスタルが無かったために、50MHz OSCパーツを用いて2逓倍にて100MHzを生成しています。
DBMも全て自作しました。
制作費ゼロ円で仕上がりました。
手持ち部品代は掛かりますが。

とても簡単に製作でき、なおかつ、安価なアダプターですが、このワンセグTVチュナーのおかげで大活躍しています。
今度は、ワンセグTVチュナーに見合う様に小型化に挑戦してみたいと思います。

それが出来れば、ポケットに入ってしまう、高性能広帯域オールバンド受信機の出来上がりです。
これからの自作の進む道かもしれませんね。
全てを製作するのでは無く、便利な機器への付加装置の製作が主流になる予感がします。


超小型化に挑戦 !!!

ワンセグTVチュナー内蔵Xtal利用 HFコンバーター


これだけ小さな高性能受信機ですから付加装置によって大型化は避けたいところです。
そこで、このワンセグチュナー内部のクロックに使用している、28.8MHzXtalを2逓倍してHFコンバーター用の局発信号として活用すれば小型化が実現します。
その構想を下図に示します。



左図に示すようにチュナー内部のXtalから28.8MHzの信号を受け、それを2逓倍して57.6MHzのコンバーター用局発信号を生成します。
それを元にHFコンバーターとして回路を構成させます。


ちなみに、局発信号の数字が中途半端な数字になりますが、PC側ソフトにはLo信号オフセットという、大変便利な演算機能が備わっていますのでどんな端数があっても補正可能です。


上図のようにして組み上げたHFコンバーターなら小型化が十分可能です。
理想の高性能ポケット広帯域受信機になります。
ただし、コンバーター用局発に100MHzを使用しない為、少しだけ設定を記憶しこなさなければなりません。 忘れたら大変です。
その点、100MHzという覚えやすい数値なら、その心配もいりませんね。

電源は回路的に微小なので、アンテナ切り替えなどのリレーを動作させてもまだまだ余裕のある範囲に収まります。

ちなみに、バラック組での実験では大変うまく動作してくれました。
現在、より小型化が出来ないものかと思案中です。
ただし、チップ部品はほどほどに使用しようと考えています。
部品がこぼれでもしたらもう、チップ数値などまったく判らなくなるからです。
印刷してあるものでも裸眼では何がなんだか、さっぱり、です。


超簡単 ワンセグTVチュナー 中波・短波受信法
ダイレクト受信改造

何も付けず、付加装置無しでもHF帯受信は出来ます。
ワンセグTVチュナー本体だけでもHF帯受信が可能となる方法を下記に示します。


ワンセグTVチュナー本体基板にハンダ付けされている二つのICのうちのRTL2832UというICの信号入力部へダイレクトにHF帯信号を加えてやる方法が最も簡単に出来るHF帯受信の方法でしよう。

信号入力ピンは、それぞれ、1P、2P、3P、4Pになっており、I/Q信号を受ける入力ピンとなっています。

そこにダイレクトにHF帯受信信号を入力してしまう訳です。

I/Q端子それぞれに入力しなくてもどちらか片方の入力だけでも動作してくれます。バランス良く信号を与えた方が性能も向上します。
受信の方法はPC側ソフトにて行います。
このドングルを使用してからSDR#がメインPCソフトになってしまったので、そのSDR#のダイレクト受信方法を示します。



SDR#のConfigureを押してRTL-SDR Controllerを出します。
その項の中のSampling Modeの選択でDirect samplingを選びます。

そうすることで受信周波数をダイレクトに設定可能になります。

とても不思議な感じなのですが、出来てしまうのです。
その仕組みがまたおもしろく、複雑怪奇なのです。
要は28.8MHz XTalがカギで、その信号を内部でサンプリングすることで受信出来てしまうという仕組みのようです。
間違っていたらご免なさい。






この様に色々な方法を用いてHF帯受信が出来ますが、一番簡単な本体改造受信法では毎回受信するたびごとに設定を変更しなければならず面倒です。
その点、外部HFコンバーター方式では、その面倒な設定変更などせずに済むのでとても楽です。
どちらが良いかは個人の好みの問題ということが言えます。

これらHF帯受信コンバーターでの実際の受信は、ワンセグTVチュナーでもHF帯受信が出来てしまうということであって、専用受信器には程遠い性能ということは覚悟しなければなりませんね。
でも、これだけ小型な広帯域受信機は大変魅力です。

ワンセグTVチュナー HF 受信アダプターの各種方法などを解説しておきました。

ワンセグTVチュナーHF受信アダプターのまとめ  を参照してください。


また、色々な実験を通して最終的に決定したUSBワンセグチュナーHFコンバーター回路を、

最終版 R820 ワンセグチュナー SDR HFコンバーターの製作

に回路図とともに解説しましたので参照下さい。

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