Cメーター用 バリキャップ・ダイオード・アダプター

Varicap Capacitans Measurement Adapter

コンデンサーの容量測定は、比較的容易な方法で可能ですが、コンデンサーの中でもバリキャップ・ダイオード測定には少々なりとも一工夫が必要です。

単純にCメーターに接続しただけではバリキャップの容量は測れません。
それだけではなく、バリキャップには、印加電圧によってその容量が変化するという特徴があり、その電圧対容量変化値なども測定出来なければ、何の意味もありません。

超簡単な方法でそれを実現出来る方法を以前から多用していました。

Cメーター用 バリキャップ測定アダプター VRA方式

非常に簡単な回路ですが、確実にバリキャップ・ダイオードの容量を手持ちのコンデンサー・メーターにて測定出来るようになります。

精密な測定確度さえ気にしなければおおよその測定は可能です。

DUTであるバリキャップ・ダイオードに接続されている印加電圧からのかなり高い抵抗値3.3MΩでバリキャップ・ダイオードへ制御電圧を加えています。
これは、容量性を極力少なくする為の工夫です。
3.3MΩで接続していても、浮遊容量値が1.5Pほど出てきてしまいます。
10MΩ時では1Pにまで減少しますが、バリキャップ・ダイオード制御電圧の変化にだいぶ遅れが出てきてしまう為に3.3MΩとしてあります。
また、Cメーター測定端子への直流カット・コンデンサーの値が大きいと感じますが、大きな値でも何ら影響を与える要素は無く、大きなコンデンサーで大丈夫です。
回路中のパーツの値は、手持ちの関係での値となっていますので余っているパーツで十分です。
ただし、適材適所を守ることは基本です。
ちなみに、今回の製作に使用したパーツは全てブラウン管TVの基板から外した部品です。
今では観れなくなってしまったアナログTVですが、パーツを有効活用しましょう!!!
トランシーバー2~3台程度は製作可能ではなかろうか?などと思っています。


Cメーター用 バリキャップ測定アダプター基板

とても簡単な回路ですので、わざわざパターンを起こす必要も無いほどです。

左図の完成した基板に見えるモノは、プリント基板をカッターナイフにて、ゴリゴリっとパターンを削り取った安易な基板です。












アナログ・Cメーターにバリキャップ・アダプターを付ける

左図のような方法でバリキャップ・ダイオードの制御電圧対容量値を直読します。

プリント基板のCメーターに接続する側を端子部分に切れ込みを入れておくと、カチッと旨くアタッチメント出来ました。

テストで使用したバリキャップ・ダイオードには、1SV101という定番中の定番のモノを測定してみました。

印加電圧調整用ボリュームを回して、丁度、25pFになる様にして各種Cメーターでの容量値比較を行ってみたいと思います。





L/C Meter ⅡB にバリキャップ・アダプターを付ける


アナログ・Cメーターにおいてバリキャップ・ダイオードの容量を25pFに調整した状態でそのまま測定しました。

ほぼ、同一の容量値を示してくれました。

両方のCメーターの測定端子用にダブルで切り込み加工を施しておきましたので、こちらの機械でもアタッチメント性はバッチリでした。

















DE-5000 にバリキャップ・アダプターを付ける

今度はDE-5000にアダプターをつけてみました。

24pF表示と出てきました。

双方とも大幅な違いも無くほぼ近似値ではないでしょうか?

こちらの機器にはピンを2本立てて、グサッと測定端子に差し込んでいます。


個人的には十分なのですが、精度ではなく、確度を求めるのであれば、また違った測定器が必要になりますね。

自作する時のお助け測定器として十二分に活用出来る小道具になっています。








製作も超簡単なので、手元に一つ用意しておくと何かと便利ですょ。

自作派の方ならお判りいただけると思います。

ご活用下さい。

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