そこで、この小型受信機の内部を少し見てみることにしました。
RTL SDR として常時動作させる為にも温度上昇把握には気を使いたいところです。
DS-DT305の内部基板の動作温度画像
左図は長時間動作時のDS-DT305内部基板の温度分布をサーモグラフィで観測した画像です。
やはりRTL2832U IC 部分に熱が集中していることが判ります。
面白いことに近くにあるXTALが小さな放熱器となっていることが判りました。
サーモグラフィを用いて基板温度分布だけをより詳しく見てみました。
RTL2832U IC 上に最高温度部分があり、その部分の温度は測定では38℃でした。
ただし、室内温度が4℃ぐらいと低いため自然放熱冷却もかなりあることをも考え合わせるとかなり熱の発生は著しい事が判りました。
この部分だけでも十分な放熱が出来るよう工夫が必要な感じを受けました。
ワンセグ TV チュナー ブロック図
左図がワンセグTVチュナーのブロ
ック図です。
こんな小型な機械にすこぶる高性能なチップが載っています。
シンセサイザー方式も自作機器などで行われているPLL制御回路とはだいぶ違い、IC内部で処理出来る構成となっています。
ただただ残念に思うことは、I/Q処理DAC回路が8bitということです。
この部分が多bit化しようものなら高性能受信機となっていたことでしょうね。
残念に思う部分もありますが、ここまでの小型化で広帯域な受信機が出来てしまう事の方が凄いことです。
価格も安価な為、これから色々と実験出来ますね。
ワンセグ TV ダイレクト受信改造ブロック図
一番手っ取り早い改造は、何といってもそのままでの簡単な改造でしょう。
HF帯などのように低い周波数から受信出来るようにする為にはコンバーターなどの外部パーツが必要ですが、左図のように改造することにより小型のままHF帯受信が可能になります。
I/Q信号のラインからコンデンサを外し、その部分に広帯域トランスを接続してそこに直接、アンテナを繋ぐ事でHF帯の受信が可能となります。
ごく簡単な構成で広帯域受信器が出来上がってしまいます。
色々な実験を通して最終的に決定したUSBワンセグチュナーHFコンバーター回路を、
最終版 R820 ワンセグチュナー SDR HFコンバーターの製作
に回路図とともに解説しましたので参照下さい。
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