IC-71 の改修

現在ICOMと呼ばれている、以前、井上電機製作所 50MHz AM/FM/CW トランシーブ・トランシーバー。

初めて購入した記念すべきメーカー品です。
VFO駆動機構に特徴があり、記憶では、ドイツの技術を取り入れた一軸ダブル・チューニング方式という減速比可変方式のVFO駆動軸を持ち合わせていました。
これが中々の優れモノでした。
しかし、このIC-71はオール・トランジスターですが、送信ファイナル部には真空管式と同じくチューニングしてマッチングをとる機構があり、これが厄介でした。
購入した本人には簡単な操作でしたが、クラブなどに貸した場合、決まってファイナル・トランジスターを飛ばして帰ってきました。
数回ではきかず、数十回ほど壊されました。
その都度、2SC517を探すのですが、中々入手しずらく、代替品を当てていました。
周りでは同社のFD-AM3Dという、2VFO機が盛んに使われていた時代です。
メーカーの世界では、YAESU(八重洲)無線が全盛の時代でもあり、憧れのFT-101を横目で観ていた時代です。
記憶では、FT-101よりもFT-401の方が聴きやすかった印象が今でも残っています。
今思えば、無線界の幕開けの時期だったのかも知れません。
懐かしい限りです。


IC-71の全体のブロック図です。
構造的にコリンズ・タイプに成っており、中々凝った構成です。
しかし、周波数が高い為か、VFOの発信周波数関係が逆になっています。
この周波数構成がIC-71の改修作業に大きく厄介な問題として残りました。







IC-71の全体回路図です。
出たばかりのトランジスターを多様していて、その中において、FETである2SK19などは受信部トップのRF AMPに用いられているほどです。
現在では、2SK19などをRF AMPに使うことすら無いと思いますが、以前は革新的なデバイスだったのです。

大切なIC-71でしたが、50MHzのみ、という事に我慢できずに改造を施そうと思い立ち、だいぶ以前に内部もろとも分解してしまいました。
残った使える部分を写したモノがこれです。
以前の妄想では、オールモード・全バンド対応型とする計画でした。
ようやく時間とやる気が出てきたことにより、一つずつブロックに分けて製作を進めていきたいと思います。
こりゃぁ、だいぶ時間がかかるな~っ。
先ずは、本体に接続するIF回路部分が肝心です。
IF回路部分で前面パネルの大部分を占めます。



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